2008年03月29日

関ヶ原 司馬遼太郎(著)

徳川家康と石田三成の戦い

関ヶ原〈上〉 (新潮文庫) 関ヶ原〈中〉 (新潮文庫) 関ヶ原〈下〉 (新潮文庫)


関ヶ原〈上〉
関ヶ原〈中〉
関ヶ原〈下〉


■ビリヤードのような小説

第1の玉をついて第2の玉を転がし、第3の玉をポケットに落す。

先の先の先を読んだものが勝つ権謀術数のぶつかりあいです。


■IQ戦争

『関ヶ原』という書名の通り、慶長5年の関ヶ原の戦いを題材にした小説です。

でも武力衝突よりも、そこに至るまでの東西両勢力の巧妙な駆け引きに多くのページが割かれています。

槍も鉄砲も使わないIQ戦争。

自分の一挙一動がどういう重みを持って人々に伝わり、どんな形となって世論を動かしていくのか。

それを知り尽くした男たちの壮絶な知能戦は、読み応え十分でした。

関ヶ原〈上〉
関ヶ原〈中〉
関ヶ原〈下〉



■ちなみに

この小説をDVD化したものがこれです。

関ヶ原
関ヶ原

出演は加藤剛、森繁久弥、三國連太郎、三船敏郎、三田佳子、松坂慶子、藤岡弘ら。名優ぞろいの豪華キャスト♪

2008年03月29日

覇王の家 司馬遼太郎(著)

徳川家康の小説

覇王の家〈上〉 (新潮文庫) 覇王の家〈下〉 (新潮文庫)


僕が読んだときは1冊にまとまっていたんですが、今は上巻と下巻に分かれていますね。
覇王の家〈上〉
覇王の家〈下〉



■ゴッド・ファーザー

映画『ゴッド・ファーザー』と似た面白さがありました。

ゴッドファーザーDVDコレクション
ゴッドファーザーDVDコレクション


■一応…

映画『ゴッド・ファーザー』はフランシス・コッポラ監督のマフィアの映画ですよね。

原作はアメリカの作家マリオ・プーゾ。

この作品でアル・パチーノやロバート・デ・ニーロは一躍有名になりましたね。


■若き日

映画は『パート1』『パート2』『パート3』と作られました。

僕がとくに好きなのは『パート2』です。

『パート2』では、若き日のゴッド・ファーザーが描かれています。

最初はありふれた一市民でした。

それがいつしか頭角をあらわして、闇社会のボスにのし上がっていくんです。

彼がどんな手順でゴッド・ファーザーになっていったのか、そこが面白いんです。出世物語♪


■ナポレオン

いきなりですがナポレオンもそうです。

僕はナポレオンが好きです。

彼はフランス革命の混乱から世に出て、各地で連戦連勝し、ヨーロッパのほぼ全土を支配しました。

ひとりの人間があんなにも大きく歴史に影響を与えられるんだ、という衝撃。僕がナポレオンを好きな理由はこれなんですが、じつはナポレオンの最盛期よりも、世に出るか出ないかという若い頃に興味があります。いったいどんなふうにして世に出てきたのか、って。

人類史にあれだけ大きな影響を与えた人物の、最初の一歩はどんなふうに踏み出されたのか、そこに興味があるんです。


■そして覇王の家

もともとは無力な存在が、時流と才覚で大物に成長する。この不思議さがたまりません。

小説『覇王の家』も、そこが面白いんです!

徳川家康を主人公にした小説です。

でも『覇王の家』というタイトルが示すとおり、家康個人はもちろん、徳川家そのものの歴史を書いています。


■もともとは無力な一族

徳川家の祖先も、最初は無力な存在でした。

徳川家はもともと松平と名乗っていたわけですが、その祖先は三河の山奥のキコリでした。

ここに親氏(ちかうじ)という人物があらわれて、キコリ集団を戦闘員に組織し、少しずつ領土を広げていきます。

この家系がやがて日本全土を支配する家になろうとは、このときはまだ誰も知らなかったわけですから、歴史ってホント面白い!と思ってしまいます。

覇王の家〈上〉
覇王の家〈下〉

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