チェーザレ 1―破壊の創造者
いろいろな方から「おもしろい!」という話を聞いていた漫画『チェーザレ』ですが、先日読みました。
■主人公は『君主論』のモデル
漫画のタイトルのとおり、主人公はルネサンス期の教会軍司令官チェーザレ・ボルジア。
マキャベリの『君主論』のモデルになった権謀術数の野心家です。
物語は西暦1491年からはじまります。コロンブスが歴史的な航海に出発するすぐ前の年ですね。
チェーザレはまだ16歳。のちにチェーザレの腹心として闇社会で活躍するドン・ミケロットも、まだおなじく16歳の少年です。チェーザレもミケロットも美少年です。
■銀河英雄伝説
才能のある美少年ふたりが野心をもって活躍する物語をみると、つい田中芳樹さんの小説『銀河英雄伝説』を思い出します。
チェーザレとミケロットが、どうもラインハルトとキルヒアイスに見えてしまいます。
ですから漫画『チェーザレ』は、僕の中ではひそかに(本当にひそかに)イタリア版『銀河英雄伝説』だったりします。
あと、盟友が表の道(聖職者)と裏の道(暗殺者)にわかれて協力し、野望の階段をのぼるという意味では、イタリア版『サンクチュアリ』かも。
■ワインが飲みたくなる漫画
村上春樹さんの小説を読んでいるとビールが飲みたくなりますが、これはワインが飲みたくなります。
漫画の中で僕が一番好きなセリフは、チェーザレがアンジェロにいう「こっちに来い。飲みなおそう」です。
あ、まだ飲むんだ♪と嬉しくなります。
チェーザレ 1―破壊の創造者 (1)
チェーザレ 2―破壊の創造者 (2)
チェーザレ 3―破壊の創造者 (3)
チェーザレ 4―破壊の創造者 (4)